青色申告の特典

【青色申告特別控除】

 事業所得または事業的規模の不動産貸付けによる不動産所得がある人(現金主義選択者を除く)が正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)にしたがって取引を記録し貸借対照表、損益計算書その他の計算明細書を確定申告書に添付し所定の事項を記載した確定申告書を期限内に提出する。不動産所得の金額と事業所得の金額の合計額の範囲内で最高65万円を不動産所得の金額、事業所得の金額から順次控除され青色申告特別控除65万円の適用のない青色申告者には所得金額から10万円の特別控除の適用がされます。

【青色事業専従者給与】

 青色申告者と生計を共にする親族(15歳未満を除く)で、もっぱらその事業に従事している人へ適正な給与について、全額必要経費になります(白色申告の場合は事業専従者控除として最高50万円、配偶者専従者は86万円が控除)。

【純損失の繰越控除と栗戻還付】

 その年の所得が赤字(純損失)の場合には、その赤字の金額を翌年以降3年間にわたって順次各年分の黒字の所得から控除することができます。また前年分も青色申告をしているときには、その年の純損失の全額または一部の金額を前年分に繰戻して、前年分の所得税額の還付を受けることができます。

【白色記帳の義務化】

 平成26年1月からの記帳・帳簿等保存制度が始まり旧制度では記帳・帳簿等の保存義務のない白色申告者(前々年あるいは前年分の事業所得等の合計額が300万円以下の方)にも、平成26年1月以降は記帳および帳簿等の保守義務が課されました。また事業所得(農業を含む)、不動産所得または山林所得を生かすべき事業を行う方(所得税の申告の必要がない方を含む)も、記帳・帳簿等の保存の必要があります。